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ゆうき あきら
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華麗なる復活劇!!〜CG72Vセルボ(7)  2008年11月20日(木)
こんばんは。

何か、世の中がおかしな流れになっているような気がする今日この頃です。べつに深い意味は無いんですけどね

さて、前回の続きです。冷却水やATフルードを入れる画像を撮っても面白くもなんともないので画像は無しです。普通に入れました。あとは例のキャブレターの部品待ち・・・。そのキャブレターの部品ですが、とんでもないことが発覚です。実は今回イジっているこのセルボ(CG72V)のパーツリストを持っているのですが、それを見ながら部品を発注していました。が、私が注文した部品が記載ミスで単品で出て来ない部品でした。「20年もの間、誰も気づかないのか?そんなの!!」と、さすがに取り乱してしまいました。結局キャブレターアッセンブリーでの設定のみで、すでに生産終了とのこと。普通ならここで諦めます。

私はおもむろに1冊の本を取り出しました。各メーカーのエンジンの調整方法等の専門書、いわゆる「アンチョコ」です。もう10年以上前の本ですので現代のクルマのエンジンはほぼ無に等しい化石のような本です。そこには私がこれまでに経験したさまざまな難問の対処方法を書き込んでおいたのです。その中に1つの部品の純正品番が書いてあります。その部品こそ今回のキャブレターの不調の原因となっている部品の品番なのです。正確にはその部品はいくつかのパーツで構成された部品なのですが、その中の1部分が欲しかったのです。が、それが出ないと解かった以上、その構成部品をゴッソリ注文すれば手に入るという訳です。

その部品はアルト(CL11V)用のものなのですが、セルボにも取り付けることはできるハズ、と読んだのです。はたしてどうなることでしょう・・・。ま、どうにかなると思いますけどね。

さて、話しはガラリと変わって外装部品の調達です。今回、どうしても交換しておきたい部品は左右ドアガラスの水切りモール、助手席ドアガラスのランチャンネルです。いかにも生産中止っぽい部品ばかりです。発注後、まもなく電話が入りました。

「生産終了です。」

だと思いました。



そこで私はすぐにCA72V型アルトでもう1度調べてもらうよう依頼しました。するとどれもすべて在庫ありとのこと。直ちに発注し、翌日、届いた部品が画像のものです。どうです?何の問題も無く付いていますね。実際には届いた水切りモールを1Cm程カットして取り付けています。というのはCA72VアルトとCG72Vセルボではフロントピラーの角度が異なり、セルボの方がフロントウインドウが寝ています。その分ドアミラーの付け根部が長くなっています。その違いだけですのでこうして取り付けることができるのです。



左右とも取り付けることができました。どう見ても違和感は感じられません。なにしろドアのパネル部はアルトとまったく同じですから。



ランチャンネルも同様です。こちらもフロントピラーが寝ていることと、ルーフの形状が違うこと以外構造はアルトとまったく同じ。ですから、同じように数Cmカットでまったく問題なく取り付けられます。ご覧の通りまるっきり同じ構造でピッタリフィットしております。



これでとりあえずカチカチになった水切りモールとガラスにヘバり付いて一緒に下がってしまうランチャンネルは新品になり、すべての問題が解決しました。あとは室内に目を移し、剥がれかけている天井(ガラスルーフですから後半分ということです)の天張りをどう修復するかです。いくつかの方法を考えてはあるのでその中のどの手段をチョイスするかという感じです。じっくりと考えてみます・・・。

古いクルマに乗っている方、もしくは乗りたいけどこういう「部品がない」という恐怖にかられている方。クルマって所詮人間が考えて作ったものです。頭を使えばどうにかなるものなんです。ちょっとした工夫や加工、代わりになる部品の調査等よく考えてみればどこかにヒントや答えがあるものなんです。がんばってみてください。

ではまた。


   
華麗なる復活劇!〜CG72Vセルボ(6)   2008年11月16日(日)
こんばんは。

雨の日曜日は静かな日が多いです。黙々と作業をこなし、気づけば日が暮れているということもしばしば・・・。ですが、今日は午後からは雨もあがり、ちょこちょこお客さんやら常連さんやら・・・。

さて、そんな中、今日はブレーキ周りです。



まずは硬くなったドライブシャフトブーツの交換からスタートです。前回のAT修理の際にATフルードを入れなかったのはこの為です。たたくとコツコツとゴムらしからぬ音がするブーツを外し、新しいブーツを装着した状態です。上の短い方が左側、下の長い方が右側です。右下のオレンジ色の布はウエスですので関係ありません。この状態に組み上げたらミッション本体に挿し込み元に戻します。



そのシャフトを挿入したら、ハブ周りをゴッソリと取り外し、今回はディスクローターも交換しました。古い車体にビッカビカのローターが違和感ありすぎて不思議な光景です。当然ですがディスクパッドも新品にします。緑色のがパッドです。



その奥には先ほどのドライブシャフトが突き刺さっています。部品代金がどんどん膨れ上がっています・・・。



さっきのが左側でこの画像のが右側。とくに問題無いですね。同じ作業の繰り返しですから。



右側のドライブシャフト。キャリパーが邪魔してよく見えませんが真新しいゴムのブーツが確かに確認できますね。大丈夫ですか?



次は後ブレーキです。ドラムブレーキですのでホイールシリンダーの分解、清掃、カップの交換をして最後にライニングも新品にします。ドラムとライニングの隙間を調整してドラムを締め付けて完成です。左右とも同じことをやります。



最後にブレーキオイルを入れて「エア抜き」をしてブレーキ周りの完成です。しっかりした踏み心地と適度なサイドブレーキの引き加減が整備のセンスを表してくれます。ここまで来るともう中身は完全に目覚めている状態です。あとは例のキャブレターの部品が来れば、機能的には完全復活と言っても良いでしょう。

はやくしてね、スズキさん。

次回はATフルード、冷却水等の注入とその他の細かい作業のレポートになるでしょう。いつものようにあくまで「予定」ですが・・・。

ではまた。



   
華麗なる復活劇!〜CG72Vセルボ(5)   2008年11月14日(金)
こんばんは。

車検や修理の合間を使ってコツコツと続けているセルボの作業。今日はオートマチックミッション(以降AT)の修理をやりました。このセルボはけっこう前(10年以上)からATの変速不良がよく起こるクルマでした。当時はエンジンが新開発のF5B型に変わり、ATも2速(1部フロンテ等で3速がありました)から3速に変わり、いろいろ新しいことだらけという状態でした。熟成されたものとは訳が違います。



ATの下面オイルパンを剥がした状態です。剥がす前には必ずATフルードを抜いておかないと顔面にATフルードのシャワーを浴びることになります。そして、ストレーナーという板状のものを外します。そうすると画像のような状態になります。



これがそのストレーナー。上の汚いのが今まで付いていたもの。下の真新しいのが新品です。見りゃあ解かりますね。これだけ色が違うのですからAT内部も同様の状態です。バラして掃除する訳にはいかないので作業後何度かATフルードを入れては抜き替えいれては抜き替えを繰り返してキレイにします。



今回の変速不良の原因である「シフトソレノイドバルブ」(新品)です。これが汚れによって詰まってしまうとその詰まったバルブが作動しなくなり、そのバルブを飛び越えて次のバルブが作動してしまいます。ですから1速からいきなり3速に入るという現象が起こるのです。



すべてのバルブを交換してストレーナーを取り付けた状態です。これですべてのギヤの変速が正常に作動するハズです。ATの修理は難しい上に細かい作業の連続ですのでどうしても修理屋さんからは敬遠されがちです。現代のクルマでしたらリビルト品がありますので乗せ替える方が簡単です。が、この年代のクルマではさすがにリビルト品はありませんから敬遠されてしまうのです。



オイルパンの中を掃除しました。中央にある黒い四角いのは磁石です。AT内では金属粉がたくさん発生しますので、オイルパンに戻ってきたオイルに混じっている鉄粉をこの磁石で除去しているのです。ほとんどのAT車に仕込まれています。この磁石に付いた大量の鉄粉をキレイに取り去り、定位置にくっつけます。下に見える丸いのはドレンボルトの先端です。



最後にオイルパンを被せて完成です。今回はこのままドライブシャフトのブーツ交換作業に突入しますのでまだATフルードは入れません。ドライブシャフトを引き抜くとせっかく入れたATフルードの大半がこぼれてしまいますので。

ということで次回はそのドライブシャフトブーツやフロントブレーキ周りの修理を行います。例によってあくまで予定ですので。

それにしてもキャブレターの部品は本当に届くのか・・・にわかに不安になってきます。

ではまた。



   
華麗なる復活劇!〜CG72Vセルボ(4)   2008年11月13日(木)
こんばんは。

やはり予定通りにはなかなか進まないもので・・・。キャブレターの部品が届いたことは届いたのですが・・・違う部品が届きまして・・・。結局また待ちぼうけということになりました。

で、先に届いております部品からやっていくことにします。なので急遽、今日はブレーキマスターシリンダーのオーバーホールです。



これが取り外したマスターシリンダーです。普段はこの上にブレーキオイルのリザーブタンクが乗っかっています。



これが先に届いていたブレーキマスターインナーキット。ピストン、カップ、Oリング等がセットになっています。とは言っても組み付けの順序を間違えたり、向きを逆に組み付けてしまうとブレーキが効かなくなってしまうという重要な部品です。



分解して取り出したピストン、カップ、スプリング等々・・・。右下に写っているのはドライバーの柄ですので関係ありません。かなりの勢いで固着しているかと思ったらそうでもなくスムーズに抜けてくれました。ただ、やはりカップ等ゴム類の劣化はかなり進んでいます。バラして正解でした。



シリンダー本体内部をキレイに洗浄して、ついでに外も磨いておきました。そのシリンダーにインナーキットを組み付けて完成です。その作業内容は手がオイルとグリスまみれになるので撮影できません。いきなり組み上がった画像ですいません。



組み上がったマスターシリンダー。下にあるのはドライバーですので関係ありません。外も磨いたのでピカピカです。とても20年経っている部品には見えません。



最後にブレーキオイルのリザーブタンクを乗せて終了です。このタンク内部もよく洗いました。かなり入り組んだ構造ですので口を塞ぎ、ブレーキクリーナーを中に噴射して両手で密封し、シャカシャカ振ります。これを何度も繰り返し、洗浄します。



マスターバックに取り付けて終了です。これで見慣れた風景に戻りましたね。この後はフロント、リアの4輪ともブレーキの点検、分解、清掃、部品交換、調整等を行ってブレーキオイルを注入します。リアはともかく、フロントはディスクローターがかなりサビていますので今後の作業でどうなるか(交換すべきか研磨で済むか)・・・というところです。次回はその辺のレポートの予定です。毎度のことですが、あくまで予定ですのでよろしくお願いします。

ではまた。



   
華麗なる復活劇!〜CG72Vセルボ(3)   2008年11月10日(月)
こんばんは。

寒くなってきましたね。温まったラジエターの口から湯気が出る季節です。

さて、セルボですが、コツコツと作業は進んでおります。ただ、部品の入荷は相変わらず遅いので来たものからとりかかっておりますので予定がなかなか組みにくい状態です。「コレ先に持って来られても○○が来ないと組めねーじゃんよ!!」というようなやりとりを部品屋さんと毎回のように言い合っています。



ウォーターポンプが届きました。新品です。¥8400−也。タイミングベルトが先に届いてもこのウォーターポンプが来ないと何もできません。



クランクシャフト、カムシャフトのプーリーを取り付けました。



テンショナーとタイミングベルトを取り付けました。ごく普通の作業風景ですね。何も言うことはありません・・・。



順調に進む作業の途中、プラグコードが届きました。たいした手間でもないのでササッと交換。新品のプラグコードの匂いって嗅いだことあります?ちょっとフルーティな香りがするのです。プラグコードを交換する時は必ず嗅いでしまいます・・・。



タイミングベルトのカバーを被せます。あとはファンベルトのプーリーを取り付けてベルトを張れば完了です。これで1つ山を越えました。今回はいくつも山がありますので1つや2つ超えてもまだまだゴールは見えません。映画「ロッキー」シリーズのトレーニングシーンのようです。



ファンベルト、クーラーベルトも取り付けてここらへんは終了です。次回はキャブレターの部品が届く予定(あくまでも予定です)なのでその辺りのレポートになるでしょう。本当に届くと良いのですが・・・。

ではまた。


   
華麗なる復活劇!〜CG72Vセルボ(2)   2008年11月07日(金)
こんばんは。

「ついに始まりましたね!!」とか「やる気になりましたか?」等、大反響をいただいております今回の企画。お客さんの「生」の声が聞けるのはとても良いことです。せっかく始めても「何やってんの?」とか「ぶっ壊してんの?」とか言われると立場無いですからね。古いクルマだけに知らないヒトから見れば「紙一重」ですから・・・



さてさて、まずはタイミングベルト辺りから。上の方にカムシャフト先端、下の方にクランクシャフト先端が見えます。これらの周りに茶色いゴムのシールが見えます。ここからエンジンオイルがジャジャ漏れ状態でしたので床が激しく汚れる前にまずはここから交換しました。長年放置されていたことで劣化したオイルシールはカチンコチンに固まっており、ゴム製部品でありながら外れる時には「パッキ〜ンッ!!」とグ○コ アーモンドチョコレートをかじった時のような音がしました。そこで渡辺徹を思い出すヒトはかなりイカれてますね。私もですが。



ウォーターポンプも外してあります。ポンプ自体はとくに問題無かったのですが、パッキンはグズグズでボルトを外した後、軽くひと握りしただけでメキョッと外れました。もう少しで冷却水も漏れ始めるところでしたね。幸い、冷却水はまだどこからも漏れていませんでしたのでやる側の立場にとってはとても気が楽です。



カムシャフトシールのアップ。と思ったのですがズレてますね。いい加減新しいデジカメを買おうとは思っているのですが、なぜかウチの古いのはまったく調子悪くなる気配がありません。画像はボロいですが長持ちが一番ということでいかにも「中野自動車らしい」とご理解いただきたい。



一方、クランクシャフト先端部。周りの盛り上がっているアルミ製のケースはオイルポンプです。このエンジンではクランクシャフトを軸にオイルポンプも回転しているので外から見るとこんなふうなカタチになります。っつーかよく見えないっすね。

ところで、今回、作業開始時にたくさんの部品を発注したのですが、部品屋さんのコンピュータにデータが入っておらず(クルマが古すぎるため)各方面に確認しまくって手配をしてもらっています。純正部品に関してはほとんどがメーカーオーダーなので到着まで何日もかかりそうです。こういうクルマならではの悩みですね。でもまだ良い方ですよ。他の某メーカーだとばっさりと「生産終了」のひとことで斬り捨てられてしまいますから・・・。



次回は今やっているウォーターポンプやタイミングベルトの取り付け等をレポートします。その後の予定としては画像のキャブレターの修理へと進んでいきます(部品の到着順序の関係で)。

ではまた。



   
華麗なる復活劇!〜CG72Vセルボ(1)  2008年11月06日(木)
こんばんは。

いよいよ新企画の始まりです。このところ「続きもん」をやっていなかったというのにたくさんのアクセスをいただいておりまして、とても感謝しております。今後も引き続きお付き合いください。

さて、今回からは「横丁小町」のキャッチフレーズで登場した、あの懐かしいセルボを甦らせる企画です。このセルボは隠しておくつもりではなかったのですが、数年前から置き場の片隅に放置しておりまして、いつか復活させようと思っておりました。が、気が付けば車検が切れてからすでに3年以上が経過し、その間、1度も触っていなかったという状態・・・。自分でそうしていた訳ですから誰が悪い訳でもなく、私自身がいけないのです。今回、ようやく超重量級に腫れ上がった重い腰をようやく上げることになりました。

いつものオーバーホールとは違う、「長年放置されていたクルマをいかに甦らせるか」という、ある意味オーバーホールより困難な課題に取り掛かります。



まずは置き場から作業場へ入れなければなりません。バッテリーを新しくして、古いガソリンを抜き、新しいガソリンを10Lほど注入します。その後、その場でできる調整を行って頼りなさげにエンジンがなんとか始動。止まらぬうちに作業場へ移動させます。そこで撮った画像が↑。



各部の状態を確認すべくバンパーを外します。エンジン、キャブレター、ミッション、ブレーキ周り・・・ほぼすべての部分を入念に点検していきます。そして、修理が必要なヶ所をチェックしていきます。これのら修理ヶ所は順次レポートしていきます。幸い、ボディは小キズは多々あるものの、大きなへこみや修復暦も無くちゃんとやることをやってやれば必ず生き返ってくれるハズ、という確信が持てました。これからたくさんの作業が待ち受けていますが、はたしてどうなることでしょう・・・。



このセルボは現在も意外な程多くのファンの方がいらっしゃいます。そうした方々の熱い視線をすでにとても強く感じます。まだ販売価格は決めていませんが、作業を進めるにつれ徐々に明らかになっていくことでしょう。その熱い視線を送ってくださっている方々はおおよそこのクルマの当時の諸元は知っていることでしょう。知らない方の為にちょっと説明をしますと・・・

○ 当時のアルト、フロンテのシャーシーにクーペスタイルのボディを乗せたクルマです。
○ セルボの歴史の中で唯一の4ナンバー(商業)車登録です。
○ 全車にガラス製のルーフを標準装備しています(中からカバーを取り付けて直射日光を遮ることができます)。
○ 軽自動車初の電動パワーステアリング装備(1部グレード)
○ エアロタイプのフロント、リアバンパーとサイド、リアゲートのスポイラーが標準装備

等々さまざまなアイデアが盛り込まれた斬新なクルマでした。現在でこそ当たり前になっていますが、SOHC1カム12バルブエンジン搭載というのも軽自動車ではこのセルボが初めてです。そんなすばらしいクルマですからファンが多いのも納得です。

そんな訳で、これからしばらくこのセルボの作業風景をご覧いただくことになります。どうぞよろしくお願いします。

ではまた。


   
クラッチのお話し  2008年10月31日(金)
こんばんは。

先日までやっていたエンジン乗せ替え作業が終り、ひと息ついている中野自動車です。その作業の中からピンポイントで話題を1つ。

オートマチック車が大半を占める現代のクルマですが、まだ、ごくわずかですがマニュアル車の設定がある車種も存在します。オートマチック車とは違ってダイレクトにエンジンのパワーを伝達することができるマニュアルミッションはこのガソリンの値段が高い昨今、もっとも経済的なクルマだったりします。



そのマニュアル車のエンジンのパワーを伝えたり切り離したりする際に必要なのがクラッチです。上の画像はそのクラッチの部品で、右側のがクラッチカバー、左側のがクラッチディスク、上が消耗した部品、下が新品です。見れば一目瞭然ですね。このクラッチという部品はオーナーさんの運転のウマいヘタがモロに現れる部分です。ここを見ればつなぎ方や普段のクセ、荒い乗り方かおとなしい乗り方か・・・すべてが解かります。

以前にもこのブログでお話ししましたが、クラッチは「カバー」、「ディスク」、「レリーズベアリング」の3点から成っています。これら3点を同時交換します。クラッチディスクはブレーキパッドやライニング等と同じような素材でできていますが、とても薄く出来ています。その薄いディスクが半分も減るとクラッチは滑りはじめます。したがって、意外と使える部分は少ないのです。そのディスクをいかにすり減らさずに乗れるかが勝負です。



オートマチック車に乗っている方には関係無い話しですが、もっとも効率良く駆動力を伝えるしくみがマニュアルミッションです。当店のお客さんはまだまだマニュアル車にお乗りの方がたくさんいます。クラッチの交換作業はけっこう高額になります。大事に使ってくださいね。

ところで・・・。

このブログでも何度か紹介してきました、私の愛車「アルト スペシャルエディション」ですが、欲しい方に販売いたします。とても気に入っていて軽快でかなり楽しいクルマなのですが、通勤に使えなくなりまして・・・。というのも、毎朝、チビを保育園に送っていくのですが、軽快に加速している時、2速に入っているシフトレバーを助手席からスコーンッ!!と蹴飛ばし、ギヤがすっぽ抜けてしまうのです。どうやらチビはそれが楽しくてしょうがないらしくスキあらば蹴飛ばします。これではまともに走っていられません。ということでやむなくオートマチック車に乗り換えようと思っております。詳しくは当店ホームページのトップページのアルトの記事へのリンクをクリックしてください。

http://www.nakano-kcar.com

ではまた。


   
難解な配管再現  2008年10月10日(金)
こんばんは。

最近はどうも景気が悪く、周辺のお店が倒産したり辞めてしまったり・・・という話しがあちらこちらから聞こえてきます。何ともイヤな時代になったものです。

さて、現在の中野自動車はというと、DA71Vという550ccのエブリィのエンジン乗せ替え作業を行っております。はるばる長野からのご依頼での仕事ですが、これがまた・・・スゴいの。エンジンの乗せ替えや脱着は「元の通りに組み付ける」が基本。ですが、今回は「元の状態」がすでにあちこち取り外されている状態で、しっかりしくみを理解していないと正規の状態にはとても組み付けられません。



部品取り車と生かすクルマと2台の入庫で、まずは部品取り車からエンジン、ミッションを下ろすところからスタート。他の仕事の合間にチョコチョコとやって下ろしました。そして甦らせる方のクルマの方もやっと下ろし終わりました。さて、これから良好なエンジンを乗せる訳ですが・・・。



ドナーのエンジンはエアコンは無し。お陰ですこぶる快調で、まさに乗せ替えるには最高のエンジンです。



一方、下ろした方のエンジンはエアコン付き。というか後から取り付けた様子です。これがけっこうクセモノで、キャブレターやエアコンのコンプレッサー用のステー等細々と移植しなければ
ならない部品があります。エアコン作動時のアイドルアップの為のダイヤフラムやリンケージ、アーム等はバラして移植。その他の部品も必要に応じて加工、移植します。



ドナーのミッション。5速マニュアルのミッションです。下の下ろした4速ミッションと同じように見えますが、ケースが2Cm程長くなっています。したがってプロペラシャフトも長さが違うので一緒に交換して5速ミッション仕様にします。



今回のご依頼ではこの作業が完了したら、車検も取って欲しいということですので車検の為の整備も必要です。まぁ、気長にやりますわ・・・。

で、何が難解な配管かともうしますと、キャブレターのバキュームホース。これがあちこちで引きちぎられていてどこにどれが付いていたものなのかがまったく解からない状態。こういうのはまいっちゃいますね・・・。「元の状態」にして快調に走れるようになるにはまだまだ時間と労力が必要です。


   
AT車の泣き所  2008年09月25日(木)
こんばんは。

オートマ車しか設定が無いクルマがほとんどというこのご時世。オートマ車にも「乗り方」というのが実はありまして・・・。「普通にD入れて走るだけじゃん」と言われればそうかもしれません。新車で買って3年で買い替えるというのならそれでも良いかもしれません。が、この異常なガソリン価格の高騰を始めとする物価高。そんな時代にそんな贅沢な買い方をするヒトはそう何人もいるものではありません。大半のヒトは「できるだけ長く乗って高額な買い物は控えたい」と思っていることでしょう。そんなアナタにちょっとした工夫でクルマの寿命を延ばす良い方法を。



これはATF(俗に言うオートマオイル)を冷やす為にミッションからラジエターに繋いでラジエターの1部を通すことで温度を下げる「オイルクーラー」に接続するホースです。つまり、ミッションとラジエターを繋いでいるのです。出て、戻る訳ですから2本あるのです。そして、上の2本が古くなったホース。下の2本が新品です。



ラジエターの下部分にはこのようにホースが接続されるパイプが出ています。後程登場しますが、当然、ミッション側にもパイプが出ております。だいたいどのメーカーのどの車種でもオートマ車ならこんな感じでホースが使われています。このホースが劣化してオイルが漏れてしまうという現象はとても多いです。どのメーカーのクルマでも走行距離が増えてきたり、経年劣化、酷使された状態で乗り続けることによる異常な高温状態での走行など原因はたくさんあります。



これがミッション側の接続部のパイプです。今回はスズキ セルボモード SR−ターボの修理です。このホースの接続部からオイルが徐々ににじみ出て漏れになります。このホースは定期的に交換しているとこういう事態にはなりませんが、そんなに定期的に交換しているヒトはまずいないでしょう。ほとんどの場合、漏れが発生してから交換するということになります。



さて、冒頭でお話しした、「ちょっとした工夫」の件です。オートマチックトランスミッション(AT)はクルマを走らせている間、ずぅ〜っとATFに圧力をかけています。ただでさえエンジンやマフラーの熱で高温になるエンジンルームの中にあるのに、この圧力によってATFはさらに悪条件に晒されることになるのです。ATFはこうした高温になる状態でいかにその圧を保持できるかが勝負です。が、長い間使われてきたATFだとその熱による酸化が進み、性能が落ちてきます。このような状態で使い続けるとゴム製のホースは徐々に侵されてきます。そして今回のような修理が必要になるのです。



では、このATF、さらにはATミッションそのものをどうやれば長持ちさせてやることができるのか?ということです。G.W.や夏休み、お正月等、高速道路が大渋滞しますね。よくニュースでヘリコプターからの映像が映し出されていますが、ブレーキランプによる赤い蛇のように道路が見えています。実はこれなんです。信号待ちやこうした渋滞にハマった時、Dレンジのままでブレーキを踏んで止まってる状態にしていませんか?ほとんどのヒトがそうして止まっていると思います。PやNレンジになっている状態のアイドリングよりDレンジに入れたままで止まっている時のアイドリングの方が回転数が低いですよね?この状態のまま止まっている間、ATミッション内部(正確にはトルクコンバーター内部)ではずっとATFに圧をかけ続けているのです。これをNやPにしてサイドブレーキをかけて止まっていればこうした圧から解放させてやることができるのです。



「いちいち止まるたびにNにしてサイド引いとくのかよ!?」と思うヒト、そうなんですよ。そうすることでATF、ATミッション本体の負担が大幅に軽減されるのです。人間、楽な方へ楽な方へ流されますが、ATのシフトレバーの操作位置がなぜP、R、N、D・・・となっているか・・・。ちゃんと意味があるのです。でなきゃDとRとPだけで充分ですよね?なぜNやP(パーキングレンジは無いとキーが抜けませんからまぁ、置いといて)があるのかということです。ついついブレーキ踏んでりゃあ止まってるからとDレンジのまま走行中1度もシフトレバーに触らないアナタ。高い修理代金を支払う前に「Nレンジでサイドブレーキ」をやっておいた方が良いですよ。ガソリンが高いだなんだって言ってる場合じゃなくなりますから。

ちなみにマニュアル車に乗っているヒトもニュートラルでサイドブレーキが良いんですよ。クラッチを踏み続けて止まっているとクラッチカバーとベアリングが押し合っている状態で止まっていることになるのでこれらの部品の劣化が早くなります。ご注意を。

ようするに「未然に防げる余計な支出は防ぐ」ということ。これが一番の節約法なのです。

あぁ〜あ・・・また仕事が減るな・・・。


   

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